ややプログラム紀行

博士2年のプログラムに関する日記

確率

log-Sobolev不等式

去年最後に投稿した記事でPoincaré不等式について書いたので、その続きで今回はlog-Sobolev不等式について軽く&フォーマルに書こうと思うMarkov過程が均衡状態に収束していく様子はある意味で熱伝導方程式のように捉えることもできて、その様子を分散の指数…

Poincaré不等式

Maya Jane Coles · Bo & WingOn Your Side (Single) Laurence Guy気がつけばもう今年も終わりだ 今年は何もしてないわけではない(と思う)のでその点は自分を褒めたいけど、振り返って反省点を挙げるならとにかく活動時間の短さだと思う 周りの博士課程の人た…

Exponential Stochastic Inequality

ほとんどのPACベイズ解析は、その証明の根幹にDonsker-Varadhan's variational formulaというものを用いる 任意の確率分布と可測関数*1に対して以下が成り立つ: ただし、は上の確率分布全ての集合を表す よって特に、上式の両辺を指数の肩に乗せることで が…

Efron-Stein inequality

独立な確率変数による和の分散は という関係が成り立つが、似たような関係式を一般の関数に対して述べたのがEfron-Stein inequalityである Efron-Stein inequality 独立な確率変数によって定義されるsquare-integrableな関数に対して以下の関係が成り立つ: …

Hoeffding/Bennett/Bernsteinの不等式

最近concentration inequalitiesを読み進めていて、今は8章まで読んだところなのだけど、一旦学んだことを整理したくなってきたのでまずは序盤の内容をまとめてみるHoeffding/Bennett/Bernsteinの不等式はどれも独立な確率変数の和に関する、古典的な集中不…

Peter-Paul inequality

AmbrosioのGradient Flowsを読んでいるとしばしばが絡んだYoung inequalityが出てきて、賢い式変形するなぁと思っていたらどうやらPeter-Paul inequalityと呼ばれる特殊系らしい:Wikipedia曰く、変数がとのバウンドに対する影響力のトレードオフを操作するの…

Random Matrix Theory

vladislavdelay.bandcamp.com 人工的なノイズが耳につくようで、同時にブリザードのような自然の険しさが想起されてめちゃくちゃカッコいい デスストみたいな情景が思い浮かぶ soundcloud.com Rakkaについて調べてたらついでに知って、再生して5秒でお気に入…

High-Dimensional Probability

去年の12月あたりから読み進めてたVershyninさんのHigh-Dimensional Probability*1をようやく読み終わった 公式サイト的なのでドラフトが無料配布されてるやつ*2 https://www.math.uci.edu/~rvershyn/papers/HDP-book/HDP-book.html 内容は大雑把に言って よ…

Regular Conditional Distribution

最近研究室が思ったより理論系だと知ってから急いでklenkeさんのprobability theoryを読んでる www.springer.com この本の中でRegular Conditional Distributionって概念を初めて知ったんだけど、最初何言ってるんだこいつ?ってなったから自分用にまとめて…